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丘陵
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きゅうりょう
ふりがな文庫
“
丘陵
(
きゅうりょう
)” の例文
わたしたちの前には
底知
(
そこし
)
れぬ黒い森が横たわっていた。わたしたちを
包
(
つつ
)
んでいる
両側
(
りょうがわ
)
の
丘陵
(
きゅうりょう
)
もやはり深い森であった。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
その翌日の昼さがり、大隅理学士は矢追村の東にある
雲雀
(
ひばり
)
が
丘
(
おか
)
という小高い
丘陵
(
きゅうりょう
)
をトコトコと登りつつあった。
地球盗難
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
けだしこのあたりは
難波津
(
なにわづ
)
の昔からある
丘陵
(
きゅうりょう
)
地帯で西向きの高台がここからずっと
天王寺
(
てんのうじ
)
の方へ続いている。
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
城下町の北から東をかこむ
丘陵
(
きゅうりょう
)
の一部で、表門から、
迂曲
(
うきょく
)
した坂道を、約一町も登らなければならない。
竹柏記
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
そればかりではありません。彼女のあらわな二の腕が、彼の肩にかかり、脈打つ胸の
丘陵
(
きゅうりょう
)
が、彼の胸を暖め、個性的なほのかなる香気までも、彼の鼻をくすぐるのでした。
パノラマ島綺譚
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
▼ もっと見る
一方は湖だし、いまさらひきかえすことも
残念
(
ざんねん
)
だ。ゆくにしたがっていよいよ
丘陵
(
きゅうりょう
)
が多くなった。一
登
(
とう
)
一
降
(
こう
)
、骨の折れることおびただしい。どうやら地面の光景は一変した。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
薄紗
(
ヴェール
)
の幕が再び次々に
繰
(
く
)
り上って行く。場面は、竹林を出たばかりの所で、小高い
丘陵
(
きゅうりょう
)
の一端の感じ。遠い丘陵が幾つか連なっているのが夜空に遥かに黒く浮んで見える。——
なよたけ
(新字新仮名)
/
加藤道夫
(著)
私は、ここで見渡せる堤と
丘陵
(
きゅうりょう
)
の間の平地一面と、丘陵の
裾
(
すそ
)
三分の一ほどまで植え
亙
(
わた
)
してある
桃林
(
とうりん
)
が今を盛りに咲き
揃
(
そろ
)
っている強烈な色彩にちょっと反感を持ちながら立ち止まった。
桃のある風景
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
灌木
(
かんぼく
)
と草におおわれたなだらかな
丘陵
(
きゅうりょう
)
があり、道はそれに沿って曲るらしかった。
日の果て
(新字新仮名)
/
梅崎春生
(著)
見はるかす
積雪
(
せきせつ
)
の原である。何か氷山の一部らしい。その広野の中を自然に細長い行列を組んでモーニング姿の者が
前進
(
ぜんしん
)
して先方の低い
丘陵
(
きゅうりょう
)
のかなたに消えて行く、何千という数だろう。
親は眺めて考えている
(新字新仮名)
/
金森徳次郎
(著)
一つには
丘陵
(
きゅうりょう
)
のあいだが狭くて風の道がとおり、また冬分の風がつよいからとも言われていたが、それが近年になってから、回数はもとと同じでも、焼ける家かずがめっきりと少なくなったのは
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
カビ博士は、
下方
(
かほう
)
に見える
乳房
(
ちぶさ
)
の形にこんもりもりあがった白い
丘陵
(
きゅうりょう
)
へ向け、
下
(
さ
)
げ
舵
(
かじ
)
をとった。艇はゆるやかに曲線の道をとって、水中を降下していった。
海底都市
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
玉村邸は人家を離れた
丘陵
(
きゅうりょう
)
続きの広大な
持地面
(
もちじめん
)
の真中に、ポッツリと建っている。
魔術師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
東国のある
丘陵
(
きゅうりょう
)
地帯にある
石
(
いそ
)
ノ
上
(
かみ
)
ノ
綾麻呂
(
あやまろ
)
の任地。約二ヶ月後の七月初旬。
なよたけ
(新字新仮名)
/
加藤道夫
(著)
むこう岸に
褐色
(
かっしょく
)
の
崖
(
がけ
)
が見えている。そこから上へ、例の
丘陵
(
きゅうりょう
)
がのびあがっているのだ。
恐竜島
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「向うに見えるあの
丘陵
(
きゅうりょう
)
を越えれば、国境は目の下に見えるのだ。あと七八十キロ!」
人造人間の秘密
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
小暗
(
こぐら
)
い
田舎道
(
いなかみち
)
を五丁ほど行った広い
丘陵
(
きゅうりょう
)
の蔭に彼の下宿があるそうである。
麻雀殺人事件
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
“丘陵”の意味
《名詞》
丘 陵(きゅうりょう)
なだらかな起伏や、小山・丘の続く地形。
(出典:Wiktionary)
“丘陵”の解説
丘陵(きゅうりょう)とは、なだらかな起伏や小山(丘)の続く地形。ただし、形態的には非常に広汎な地形を含んでおり、地形学的に明確に定義されているわけではない。
(出典:Wikipedia)
丘
常用漢字
中学
部首:⼀
5画
陵
常用漢字
中学
部首:⾩
11画
“丘陵”で始まる語句
丘陵帯
丘陵道