“三番町”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さんばんちょう71.4%
さんばんちやう28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私の母は、やがて麹町こうじまち三番町さんばんちょうの実弟、坪内つぼうち家の邸内に移ることになった。私はそこで、十五歳まで、母とともに生活した。
私の歩んだ道 (新字新仮名) / 蜷川新(著)
お岩はそこで喜兵衛に口を利いてもらって、四谷塩町しおちょう二丁目にいる紙売の又兵衛またべえと云うのを請人に頼んで、三番町さんばんちょうの小身な御家人ごけにんの家へ物縫い奉公に住み込んだ。
四谷怪談 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
本宅ほんたく三番町さんばんちやう何處どこやらにて表札へうさつればむゝひとうちかと合點がてんのゆくほどの身分みぶんいまさら此處こゝにははずもがな、名前なまへはづかしければ病院びやうゐんれることもせで
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
わたしくとともに、直下すぐした三番町さんばんちやうと、見附みつけ土手どてには松並木まつなみきがある……大方おほかた玉蟲たまむしであらう、としんじながら、うつくしいむしは、かほに、玉蟲色たまむしいろ笹色さゝいろに、一寸ちよつと口紅くちべにをさしてたらしくおもつて
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)