三呼さんこ)” の例文
黄人こうじんの私をして白人の黄禍論こうかろんを信ぜしめる間は、君らはすべからく妻を叱咜しったし子をしいた太白たいはくを挙げてしかして帝国万歳を三呼さんこなさい。
監獄署の裏 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
帝國軍艦旗ていこくぐんかんき翩飜へんぽんひるがへるをば、さら其時そのときは、軍艦ぐんかん」の萬歳ばんざいと、電光艇でんくわうてい萬歳ばんざいとを三呼さんこせられよ。
将軍忽ち岸の草陰に隠れてくそをひる。これも何かの好紀念であろう。四人手をり躍り上りて万歳を三呼さんこ。ああ、かくして我々の痛快なる旅行はおわったのである。
紀念塔きねんたふ建立けんりつをはつて、吾等われらは五六退しりぞいてながめると、うるはしき大理石だいりせきたふ表面ひやうめんには、鮮明あざやかに『大日本帝國新領地朝日島だいにつぽんていこくしんりようちあさひたう』。あゝれで安心あんしん々々、一同いちどうぼうだつして大日本帝國だいにつぽんていこく萬歳ばんざい三呼さんこした。
諸君しよくんとも大日本帝國萬歳だいにつぽんていこくばんざい! 帝國海軍萬歳ていこくかいぐんばんざい! を三呼さんこしませう。