“らうば”の漢字の書き方と例文
語句割合
老婆100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
はるになつてゆき次第しだいけた或日あるひ墓場はかばそばがけあたりに、腐爛ふらんした二つの死骸しがい見付みつかつた。れは老婆らうばと、をとことで、故殺こさつ形跡けいせきさへるのであつた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
れぬをんなこゑきつけ、またもやまどからくびしてると、日本髪にほんがみ日本服にほんふくおくさまらしいわかをんなと、その母親はゝおやかともおもはれる老婆らうば二人ふたりが、手桶てをけをさげた寺男てらをとこ案内あんないされて
吾妻橋 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
下人は、老婆らうばをつき放すと、いきなり、太刀たちさやを拂つて、白いはがねの色をその眼の前へつきつけた。けれども、老婆は默つてゐる。
羅生門 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)