“ぶそろ”の漢字の書き方と例文
語句割合
不揃100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
がけあきつてもべついろづく樣子やうすもない。たゞあをくさにほひめて、不揃ぶそろにもぢや/\するばかりである。すゝきだのつただのと洒落しやれたものにいたつてはさら見當みあたらない。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
崖は秋にっても別に色づく様子もない。ただ青い草のにおいめて、不揃ぶそろにもじゃもじゃするばかりである。すすきだのつただのと云う洒落しゃれたものに至ってはさらに見当らない。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
この御屋敷と反対の側には小さな平家ひらやまばらに並んでいた。古いのも新らしいのもごちゃごちゃにまじっていたその町並は無論不揃ぶそろであった。老人の歯のように所々が空いていた。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
宗助はこの朝歯をみがくために、わざと痛い所をけて楊枝ようじを使いながら、口の中を鏡に照らして見たら、広島で銀をめた二枚の奥歯と、いだようにり減らした不揃ぶそろの前歯とが
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
宗助そうすけ此朝このあさみがくために、わざといたところけて楊枝やうじ使つかひながら、くちなかかゞみらしてたら、廣島ひろしまぎんめた二まい奧齒おくばと、いだやうらした不揃ぶそろ前齒まへばとが、にはかにさむひかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)