“はんじょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
繁昌74.3%
半畳11.4%
繁盛7.1%
樊城3.6%
煩擾1.4%
殷盛0.7%
殷賑0.7%
犯状0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何しろその頃洛陽といえば、天下に並ぶもののない、繁昌はんじょうきわめた都ですから、往来にはまだしっきりなく、人や車が通っていました。
杜子春 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
半畳はんじょうのための半畳を抑え、弥次のための弥次を沈黙させただけの効果と、堪能たんのうとは、たしかに存在したものであります。
大菩薩峠:22 白骨の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
なにしろこのギネタの町は、そんなに繁盛はんじょうしている町ではないから、一日のうちに、入港船も出港船も一隻もないことがめずらしくないのである。
恐竜艇の冒険 (新字新仮名) / 海野十三(著)
樊城はんじょうへ逃げ帰った残兵は、口々に敗戦の始末を訴えた。しかも呂曠りょこう呂翔りょしょうの二大将は、いくら待っても城へ帰ってこなかった。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その上流は今や石炭採掘地として煩擾はんじょうを極めているが、中世にあってはおそらくは幽寂無人の境で、一種の巫覡ふげきは質朴な地方武人の嘱を受けて、かかる山中にその術を行ったものであろう。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
T署の刑事を予算超過に増員しても追付かぬ殷盛はんじょうに、不景気挽回策如何いかんなんて論説を書く経済学者、財政記者の迂愚うぐわらうかの如きM百貨店、双方恨みなしに屋上投身のありし通り
青バスの女 (新字新仮名) / 辰野九紫(著)
誠に目を驚かすばかりの殷賑はんじょう、昼は犬を連れて氷河のそばで five o'clock tea、ホテルの給仕バレエ小蒲団クッサンを持たせてブウシエの森でお仮睡ひるね
伊賀いが上野うえのは旧藤堂とうどう侯の領分だが藩政の頃犯状はんじょうあきらかならず、去迚さりとて放還ほうかんも為し難き、俗に行悩ゆきなやみの咎人とがにんある時は、本城ほんじょう伊勢いせ安濃津あのつ差送さしおくるとごう
枯尾花 (新字新仮名) / 関根黙庵(著)