“はす”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ハス
語句割合
54.5%
41.8%
1.2%
蓮根0.9%
0.3%
埃及蓮0.3%
荷葉0.3%
蓮華0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大きな赤い口で、歯は茄子色なすびいろにつやつやしていた。洗い髪がふっとふくれて、浴衣に博多の細帯をくいちがうようにはすにまいていた。
おそらく、姉も城下の獄につながれているのであろう。そうなれば、姉妹きょうだいひとつはすうてなだと思う。どうしてもない一命とすれば、せめて
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
はすの花の精でございます、貴郎が情の深いことを知りましたので、こうしてお眼にかかることになりましたが、私はおじさんの世話になっております、舅さんは非常に物堅い方ですから
荷花公主 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
赤飯こわめし小折箱ささおりを、一つずつ持って、煮しめ蓮根はすや、芋を、指で、つまんで食いながら「御嘉酒ごかしゅ」で、赤い顔をした兵が、年暮くれの市中へ、あふれて出た。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
取換とりかはし如何成れば姉妹二人斯る苦界に沈みしぞ父樣とゝさまには私の身の代金しろきんの爲に人手に掛り果て給ひ母樣には麹町におはするとの事成れどなどかあひには來給はぬぞ手紙を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
金髪ニンフを埃及蓮はすの中にて、接唇しました彼等です。
荷葉はすなかば誰にゆるすのかみ御句みく御袖みそで片取かたとるわかき師の君
みだれ髪 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
だから極楽に生まれ、浄土へ行っても、自分独りが蓮華はすうてな安座あんざして、迦陵頻伽かりょうびんがたえなる声をききつつ、百飲食おんじきに舌鼓を打って遊んでいるのでは決してありません。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
くと、スウと細く、果ははすの糸のようになって、此世を離れて暗い無限へ消えて行きそうになる時のはかなさ便りなさは、聴いている身も一緒に消えて行きそうで、早く何とかして貰いたいような
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)