“ねつき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
熱氣20.0%
寐付20.0%
寝付20.0%
根木20.0%
眠付20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
打渡うちわたり箱根のたうげも難なく越え藤澤の宿しゆくとまりたる其夜友次郎はにはか熱氣ねつきつよく起りもだえ苦みけるにぞお花の驚き一方ならず土地ところの醫者を頼みて見せけるに是は大暑たいしよの時分に道中を給ひし故邪氣じやき
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
せんじなどしけるが今宵は吾助の番に當りて例の如く次の間に寢て居たりしに喜内は熱氣ねつき少しうすらぎたるにや其夜は心快こゝろよげにすや/\と眠れる樣子なれば吾助は心に思ふ樣今喜内殿病につかねむりたるなれば假令たとへ寢首ねくび
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
此間このあひだからあたま具合ぐあひがよくないため、寐付ねつきわるいのをにしてゐた御米およねは、時々とき/″\けて薄暗うすぐら部屋へやながめた。ほそとこうへせてあつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
彼は十時半頃床に入って、万象に疲れた人のようにいびきをかいた。この間から頭の具合がよくないため、寝付ねつきの悪いのを苦にしていた御米は、時々眼を開けて薄暗い部屋をながめた。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
八十吉は父の『お師匠様』の孫で、僕よりも一つ年上のわらべであつたが、八十吉が僕のところに遊びに来ると父はひどく八十吉を大切にしたものである。読書よみかきがよく出来て、遊びでは根木ねつきく打つた。
念珠集 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
何時もならば、目を閉ぢると直ぐに睡眠ねむりに落ちるのだが、今夜は慣例を破つて、まだ眠氣の催さぬさきに炬燵を離れたゝめか、頭が冴えて眠付ねつきが惡かつた。
入江のほとり (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)