“にゅうすい”の漢字の書き方と例文
語句割合
入水100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おんなあぶらつぼ断崖がけうえりまして、しきりに小石こいしひろってたもとなかれてるのは、矢張やは本当ほんとう入水にゅうすいするつもりらしいのでございます。
入水にゅうすいしてからそんなに時間がたっている様でもないのに、髪の毛がズルズルむけて来るのは変だと思って、よく調べて見ると、何のことだ、髪の毛だと思ったのは、かつら
陰獣 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
両国の附近に漂着したという若い女の死体は既に運び去られた後で、検視の跡は綺麗きれいに取片付けられ、むしろ一枚そこに見られなかった。ただ入水にゅうすいした女の噂のみがそこに残っていた。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
かみさま、うぞわたくしの一しょうねがいをおとどくださいませ……。わたくし女房奴にょうぼうめ入水にゅうすいするともうして、家出いえでをしたきり皆目かいもく行方ゆくえわからないのでございます。
みことのお身代みがわりとして入水にゅうすいされたときひめのお心持こころもちはどんなであったろう……。』祠前しぜんぬかづいてむかししのときに、わたくし両眼りょうがんからはあつなみだがとめどなくながちるのでした。