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にあは
お
許し下されと幼年に
似合ず思ひ入たる
有樣に聞居る名主を
初め
村中の者は
只管感心するより外なく皆々口を
十六日は
必らず
待まする
來て
下されと
言ひしをも
何も
忘れて、
今まで
思ひ
出しもせざりし
結城の
朝之
助に
不圖出合て、あれと
驚きし
顏つきの
例に
似合ぬ
狼狽かたがをかしきとて
お
前が
居ると
私は
死んで
仕舞ふであらう、
物を
言はれると
頭痛がする、
口を
利くと
目がまわる、
誰れも/\
私の
處へ
來ては
厭やなれば、お
前も
何卒歸つてと
例に
似合ぬ
愛想づかし