“ぞうきん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
雑巾97.3%
雜巾0.9%
雑布0.9%
雑布巾0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこでヤカンとコップを持ち帰って真水をみたしてきたが、そのときバケツと雑巾ぞうきんも持ってきて、汚れたところをキレイにふいた。
不連続殺人事件 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
此邸こゝにては煤取すゝとりさゝ座敷ざしきにこぼれて、ひやめし草履ぞうりこゝかしこの廊下らうかちりみだれ、お雜巾ぞうきんかけまするもの、おたゝみたゝくもの家内かない調度てうどになひまはるもれば、お振舞ふるまひさゝふて
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
聞人きくひとなげに遠慮ゑんりよなき高聲たかごゑふく相槌あひづちれい調子てうしに、もう一トはたらきやつてけよう、やすさんは下廻したまはりをたのみます、わたしはも一此處こゝいて、今度こんどはおくらだとて、雜巾ぞうきんがけしつ/\とはじめれば
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
物干竿を掛直かけなおしたかみさんは有合ありあ雑布ぞうきんで赤ぎれのした足の裏をき拭き此度こんどは遠慮なくがらりと襖を明けて顔を出した。眉毛まゆげの薄い目尻の下った平顔ひらがおの年は三十二、三。
雪解 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
あっと見た刹那! 三樹八郎は右へ躰を開いていたし、湛左は、斬下した躰勢たいせいのまま、だっと床間へのめって行って、掛軸を右手に引毮ひきむしりながら、まるで雑布巾ぞうきんのように崩落ちる。
武道宵節句 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)