“引毮”の読み方と例文
読み方割合
ひきむし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、きちんと両手をついたかと思えば、すぐに引毮ひきむしりそうな手を、そのまま宙に振って、また飛上って、河童かっぱかぶった杯をたたいた。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
平三は之を聞くと胸が一ぱいになつて、飛びかゝつて思ふ様髪の毛でも引毮ひきむしつてやりたい気がした。併し其悲憤の情は常に其出口を塞がれて居た。
厄年 (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
女の前髮は掴んで引毮ひきむしられたやうで目茶滅茶に崩れて居りますが、外に傷らしいものは一つもありません。