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引毮
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ひきむし
ふりがな文庫
“
引毮
(
ひきむし
)” の例文
と、きちんと両手をついたかと思えば、すぐに
引毮
(
ひきむし
)
りそうな手を、そのまま宙に振って、また飛上って、
河童
(
かっぱ
)
に
被
(
かぶ
)
った杯をたたいた。
薄紅梅
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
平三は之を聞くと胸が一ぱいになつて、飛びかゝつて思ふ様髪の毛でも
引毮
(
ひきむし
)
つてやりたい気がした。併し其悲憤の情は常に其出口を塞がれて居た。
厄年
(新字旧仮名)
/
加能作次郎
(著)
女の前髮は掴んで
引毮
(
ひきむし
)
られたやうで目茶滅茶に崩れて居りますが、外に傷らしいものは一つもありません。
銭形平次捕物控:004 呪ひの銀簪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
あっと見た刹那! 三樹八郎は右へ躰を開いていたし、湛左は、斬下した
躰勢
(
たいせい
)
のまま、だっと床間へのめって行って、掛軸を右手に
引毮
(
ひきむし
)
りながら、まるで
濡
(
ぬ
)
れ
雑布巾
(
ぞうきん
)
のように崩落ちる。
武道宵節句
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
其
(
それ
)
さへ
苔
(
こけ
)
に
埋
(
うも
)
れたのを、
燈心
(
とうしん
)
を
掻立
(
かきた
)
てる
意氣組
(
いきぐみ
)
で、
引毮
(
ひきむし
)
るやうに
拂落
(
はらひおと
)
して、
南
(
みなみ
)
か
北
(
きた
)
か
方角
(
はうがく
)
を
讀
(
よ
)
むつもりが、ぶる/\と
十本
(
じつぽん
)
の
指
(
ゆび
)
を
震
(
ふる
)
はして、
威
(
おど
)
かし
附
(
つ
)
けるやうな
字
(
じ
)
で
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
引
常用漢字
小2
部首:⼸
4画
毮
部首:⽑
11画
“引”で始まる語句
引
引込
引摺
引返
引張
引掛
引籠
引立
引緊
引出