“せっそう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
節奏30.0%
節操20.0%
拙僧10.0%
切創10.0%
薛綜10.0%
雪叟10.0%
雪爪10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
文句は薩張さっぱり分らぬが、如何にも深い思いがあるらしく、誰かをさして訴うるらしく、銀の様な声をあげては延ばし、延ばしては収め、誰教うるともない節奏せっそう自然しぜんみょうって
漁師の娘 (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
「それでは打ち明けるが、実はなお節操せっそうを御前にためしてもらいたいのだ」
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「は、は、は、は。うんのわるい弱虫の忍剣め、つぎの世には拙僧せっそうのような不死身ふじみを持って生まれかわってこい。かつ! 南無阿弥陀仏なむあみだぶつッ——」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
拙僧せっそう西方さいほうの国より大心衆生たいしんしゅじょう人間界にんげんかい化現けげんした釈迦しゃか弟子でし文殊菩薩もんじゅぼさつという男。——またうしろにいるのは、勢至菩薩せいしぼさつ弥勒菩薩みろくぼさつ虚空蔵菩薩こくうぞうぼさつ大日菩薩だいにちぼさつの人々であるが……
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「とにかく、切創せっそうが死因に関係ないとすると、この犯行は、恐らく異常心理の産物だろう」
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
上のものは、最初気管の左を、六センチほどの深さに刺してからとうを浮かし、今度は横に浅い切創せっそうを入れて迂廻してゆき、右側にくると、再びそこへグイと刺し込んで刀を引き抜いている。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
すると、質問した沛郡はいぐん薛綜せっそうは、その解釈が根本的に誤謬ごびゅうであると指摘して
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
芸の威厳は争われず、この捻平を誰とかする、七十八歳のおきな、辺見秀之進。近頃孫にを譲って、雪叟せっそうとて隠居した、小鼓取って、本朝無双の名人である。
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
鉄心は実務の才に富むのみならず文学の造詣ぞうけいもまた浅からず、執務のかたわら暇あれば詩人墨客を招いて詩を唱和し酒豪を以て自ら誇りとなした。詩文を斎藤拙堂に禅を雪爪せっそう禅師に学んだ。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)