“しゅうし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
宗旨63.9%
終始11.1%
修史5.6%
舟師5.6%
収支2.8%
愁思2.8%
繍子2.8%
集矢2.8%
鷲子2.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
元来わたくしの身には遵奉じゅんぽうすべき宗旨しゅうしがなかった。西洋人をして言わしめたら、無神論者とか、リーブル・パンサウールとか称するものであろう。
西瓜 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
磯五は、終始しゅうし口ひとつきかなかった。平気な顔だ。さっさと実朝の碑のほうへ歩き出していた。そっちを廻わって、門を出てゆこうというのだ。
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
事業にかかる前に、修史しゅうしの根本精神をどこに置くかのほうが、もっと重大な問題であろう。この際、わしは明らかに告げておく。いまは実に漢学ばかりだ。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
弟の襄成王じょうせいおう舟師しゅうしを率い、江淮こうわいに向かって東下した。
岷山の隠士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
幸いにして夫婦の情愛が収支しゅうしつぐのうようにしてくれる。この点はお父さんも同じことだ。操さんにしてもお母さんにしても我儘には相違ないが、生物いきものとしての良人は充分大切にしてくれる。
脱線息子 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
崖上の高閣は燈火燦然として人影走馬燈に似たり。偏奇館独り窓に倚るも愁思しゅうしすくなし。
偏奇館漫録 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
人はよく、博士が南京路ナンキンろ雑鬧ざっとうの中を、れ切った紫紺色しこんしょく繍子しゅうしの服に身体を包み、ひどい猫脊ねこぜを一層丸くして歩いているのを見かけるが、博士の住居を知っている者は、殆んどない。
実にうるう三月己亥きがいなり。翌日おおいに戦う。燕将薛禄せつろく、奮闘はなはつとむ。王驍騎ぎょうきを率いて、傑の軍に突入し、大呼猛撃す。南軍を飛ばす雨のごとく、王の建つるところの旗、集矢しゅうし蝟毛いもうの如く、燕軍多く傷つく。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
年二十二、京ニキ丹丘梅竜両先生ノ門ニ遊ブ。常ニ先生ニ代ツテ経ヲ講ジ業ヲ授ク。諄諄じゅんじゅんトシテマズ。弟子あいイツテ曰ク明鏡ハ照シテ疲レズ清流ハ風ニみだレズトハ鷲子しゅうしいいカト。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)