“猫脊”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ねこぜ66.7%
ねこせ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
人はよく、博士が南京路ナンキンろ雑鬧ざっとうの中を、れ切った紫紺色しこんしょく繍子しゅうしの服に身体を包み、ひどい猫脊ねこぜを一層丸くして歩いているのを見かけるが、博士の住居を知っている者は、殆んどない。
お眼が小さく、まゆも、太すぎます。お歯も、ひどく悪いようですし、ちっともお綺麗きれいなおかたではございません。脚だって、少し曲って居りますし、それに、お可哀そうなほどのひどい猫脊ねこぜです。
新ハムレット (新字新仮名) / 太宰治(著)
おう、だいじなことを言い忘れた。ひどい猫脊ねこせで、とんとせむし、——君、ちょっと眼をつぶってそんなふうの男を想像してごらん。ところが、これは嘘なんだ。まるっきり嘘なんだ。おおやま師。
ダス・ゲマイネ (新字新仮名) / 太宰治(著)