“しじん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
詩人59.4%
士人12.5%
市人9.4%
市塵6.3%
私人6.3%
至人6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鋳像家ちうざうかわざに、ほとけあかゞねるであらう。彫刻師てうこくしのみに、かみきざむであらう。が、ひとをんな、あの華繊きやしやな、衣絵きぬゑさんを、詩人しじん煩悩ぼんなうるのである。
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
しかるに今その敵に敵するは、無益むえきなり、無謀むぼうなり、国家の損亡そんもうなりとて、もっぱら平和無事に誘導ゆうどうしたるその士人しじんひきいて、一朝いっちょう敵国外患がいかんの至るに当り
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
古今東西の歴史を見るも実に江戸時代におけるが如く公衆の俳優を愛したる例証はこれあらざるべし。江戸の市人しじんは俳優に対して不可思議なる熱情を有したり。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
今もなお血みどろな模索もさくを続けている範宴にとっては、そういう市塵しじんや人混みの中に、自分の探し求めているものがあろうなどとは絶対に思えなかったのである。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
東京はその市内のみならず周囲の近郊まで日々にちにち開けて行くばかりであるが、しかし幸にも社寺の境内、私人しじんの邸宅、また崖地がけちみちのほとりに、まだまだおびただしく樹木を残している。
荘子そうじ』に曰く、「至人しじんしんなり。大沢だいたくくるもくあたわず。河漢かかんこおれどもこごえしむるあたわず」と。また曰く、「死生しせいはまた大なり。しかるにこれと変ずるを得ず」
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)