“しおく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
仕送31.3%
汐汲25.0%
潮汲12.5%
為送12.5%
仕後6.3%
汐酌6.3%
爲送6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
道子みちこ三月みつきたゝぬうち立派りつぱかせにんとなり、はゝへの仕送しおくりにはなんとゞこほりもなくやつてつたが、ほどなく其母そのはゝ急病きふびやうんでしまひ、道子みちこはそれから以後いごみせかせかね
吾妻橋 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
その頃、陸奥の汐汲しおくみの娘が、同じ村の汐焼きの男と恋をした。が、女には母親が一人ついている。その目を忍んで、夜な夜な逢おうと云うのだから、二人とも一通りな心づかいではない。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
河原左大臣源融みなもとのとおるは、毎月二十石の潮水を尼ヶ崎から運搬させ、その六条の邸にたたえ、陸奥の塩釜しおがまの景をうつして、都のたおやめを、潮汲しおくみの海女あまに擬し、驕奢の随一を誇ったというが、忠平には
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
最初は月々まって為送しおくりをしていたところが、今年になってから手紙もよこさなけりゃ、金もよこさねえ。そこで女が先方へ掛け合ってくれろと云って己に頼んだのだ。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)
才子は正面まともに、鴨川は横目に、あてなる令嬢を振返って、一斉に此方こなたを見向いた時、お夏は会釈も仕後しおくれて、畳んだ手巾ハンケチ掻撮かいつまんで前髪の処にかざしたのである。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
おれは踴なら東京でたくさん見ている。毎年八幡様はちまんさまのお祭りには屋台が町内へ廻ってくるんだから汐酌しおくみでも何でもちゃんと心得ている。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
小夜子はわかれて靜岡の姉の家に身をよせたが、亨一は之に對して生活費を爲送しおくる義務を負つて居た。毎月爲替かはせにして郵送するのがすず子の爲事の一つであつた。
計画 (旧字旧仮名) / 平出修(著)