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汐汲
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しおく
ふりがな文庫
“
汐汲
(
しおく
)” の例文
せいと言われても辞儀もせぬ。ほかの奴のように名のりもせぬ。弱々しゅう見えてもしぶとい者どもじゃ。奉公初めは男が
柴苅
(
しばか
)
り、女が
汐汲
(
しおく
)
みときまっている。その通りにさせなされい
山椒大夫
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
その頃、陸奥の
汐汲
(
しおく
)
みの娘が、同じ村の汐焼きの男と恋をした。が、女には母親が一人ついている。その目を忍んで、夜な夜な逢おうと云うのだから、二人とも一通りな心づかいではない。
貉
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
あの木魚のおじいさん(前出)と、そのおかみさん(前出)の子で、十三、四に、お
前浜
(
まえはま
)
一帯、お旗本、士族といわず、漁師までびっくりさせた勇敢な
汐汲
(
しおく
)
み少女(前出)のおたきさんである。
旧聞日本橋:20 西川小りん
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
買って
戻
(
もど
)
った天秤棒で、早速翌朝から手桶とバケツとを振り分けに
担
(
にの
)
うて、
汐汲
(
しおく
)
みならぬ髯男の水汲と出かけた。両手に提げるより
幾何
(
いくら
)
か
優
(
まし
)
だが、使い馴れぬ肩と腰が思う様に言う事を聴いてくれぬ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
そうしてまた更に時としては、その山と海との間に散在する、
苫屋
(
とまや
)
の屋根の上からさえ聞えた。そればかりではない。最後には
汐汲
(
しおく
)
みの娘自身さえ、ある夜突然この唄の声に驚かされた。——
貉
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
“汐汲”の解説
『汐汲』(しおくみ)とは、歌舞伎・日本舞踊の演目のひとつ。
(出典:Wikipedia)
汐
漢検準1級
部首:⽔
6画
汲
漢検準1級
部首:⽔
7画
“汐汲”で始まる語句
汐汲桶