“しおくみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
汐汲50.0%
塩汲16.7%
汐酌16.7%
潮汲16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
汐汲しおくみ」の、「君にや誰かつげのくし、さし来る汐を汲もうよ汲み分けて」のところなどやかましく云って、「月は一つ影は二つ」でおけの中に月のある思いをせよと云ったこと。
細雪:02 中巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
老人がこう云いかけた時に、いその方から三人の仲間の塩汲しおくみがあがって来ました。三人のうちの一人は、十三四歳の小供でありました。前には四十格好かっこうの高い男がおりました。
宇賀長者物語 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
こいつは驚いた、なかなかもって汐酌しおくみせきおよぶところでない。聞いてみると、これははなはだ熟練の入るもので容易な事では、こういう風に調子が合わないそうだ。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
歯の曲った、女中の台所穿ばきを、雪の素足に突掛つっかけたが、靴足袋を脱いだままの裾短すそみじかなのをちっとも介意かまわず、水口から木戸を出て、日の光を浴びたさまは、踊舞台の潮汲しおくみに似て非なりで
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)