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さそひ
先生を
訪ふた、
翌日でした、
使者が
手紙を
持て
來て
今から
生徒十
數名を
連れて
遠足にゆくが
君も
仲間に
加はらんかといふ
誘引です。
果さず候に付
亂心の藤五郎を
誘引出し
惡巧み致すべく存念と
推察仕つり候之に因て
渠等御召捕之上其
筋御吟味下し置れ候
樣仕つり度此段書付を以て御屆申上候
大切に致し一
向に遣ふといふことなし
我度々勸むれ共大の
堅固にて一
向聞入ず然ども此の度は是非とも
誘引出さんと文藏に向ひ
此處の二丁町は天下御免の場所ゆゑ一度は
誘引大津
迄來しが
不※心中に思ひけるは我々斯三人打連立ては
豫て
諸司代も目を
引誘納涼に出し歸り
懸船中より
直に吉原の
燈籠を見物せんと
勸めけるに吉之助は
御當地始めての事なれば吉原は
別して
不案内ゆゑ
堅く
辭退此日は
漸々宿へ歸り番頭傳兵衞に此事を
話ければ傳兵衞
首を