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かんきよう
全體旅をしながら
何物をも
見ず、
見ても
何等の
感興も
起さず、
起しても
其を
折角の
同伴者と
語り
合て
更に
興を
増すこともしないなら、
初めから
其人は
旅の
面白みを
知らないのだ
温泉の
宿を
差して、
城ヶ
沼から
引返す
途中は、
気も
漫に、
直ぐにも
初むべき——
否、
手は
既に
何等か
其に
向つて
働く……
新な
事業に
対する
感興の
雲に
乗るやう、
腕が
翼に
成つて