機會きくわい)” の例文
新字:機会
非常ひじやうなもんだよ。きみこといてくれた。おれ頭腦づなう明晰めいせきを一層確實そうかくじつ證據しようこだてる機會きくわいあたへてくれたこときみ感謝かんしやするね。ちたまへ。
ハガキ運動 (旧字旧仮名) / 堺利彦(著)
おそらくはふたゝ其部屋そのへやからられる機會きくわいがないとつたときには、んなにあいちやんはつく/″\不幸ふかうかんじたでせう。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
機會きくわいに、佐伯さへき消息せうそく折々をり/\夫婦ふうふみゝれることはあるが、其外そのほかには、まつたなにをしてらしてゐるか、たがひらないですご月日つきひおほかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
といつておしな獨斷どくだん決行けつかうするのにはあま大事だいじであつたのである。さうしてそれは決定けつていされる機會きくわいもなくて夫婦ふうふ依然いぜんとして農事のうじ忙殺ばうさつされてた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
藤波龍之進は平次の家からは丁度背中合せの町裏に住んでゐるので、一年前に越して來たことは知つてゐ乍ら、まだ顏を合せる機會きくわいもなかつたのです。
帝國ていこくホテルや精養軒せいやうけんのマネエヂヤア諸君しよくんなにかの機會きくわい紅毛人こうもうじんたちにも一わんの「しるこ」をすすめてるがい。
しるこ (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
其所そこ發掘はつくつ機會きくわいた。千載せんさいの一ぐう。それに參豫さんよしたは、じつ採集家さいしふかとしての名譽めいよ此上このうへい。
そしてそれが朽敗きうはいまたは燒失せうしつすれば、またたゞちにこれを再造さいざうした。が、れどもきぬ自然しぜんとみは、つひ國民こくみんをし、木材以外もくざいいぐわい材料ざいれうもちふるの機會きくわいざらしめた。
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
思慮しりよふか大佐たいさすら小首こくびかたむけたほどで、わたくしむねには、始終しじういてはなれぬ疑問ぎもんであつたので、いま機會きくわい
其の後お房は些とした機會きくわい雑作ざふさなく手を握らせて呉れた。雖然、其の製作はあひ変らず捗取はかどらぬ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
世に望みなき身ながらも、我れから好める斯かる身の上の君の思召おぼしめしの如何あらんと、折々をり/\思ひ出だされては流石さすが心苦こゝろぐるしく、只〻長き將來ゆくすゑ覺束おぼつかなき機會きくわいを頼みしのみ。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
彼女かのぢよが、戀人こひびと片山かたやまと一しよ生活せいくわつしたのは、わづかかに三ヶげつばかりだつた。かれがそのぞくしてゐるたう指令しれいのもとに、ある地方ちはう派遣はけんされたのち彼等かれら滅多めつた機會きくわいもなかつた。
彼女こゝに眠る (旧字旧仮名) / 若杉鳥子(著)
あるひしつにのみ、場所ばしよ機會きくわいつてかたちあらはす、ひと怨靈をんりやうならずや。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ロミオ さらばぢゃ! かりそめにも機會きくわいさへあれば消息たよりおこたることではない。
その所有者しよいうしや嶺上開花リンシヤンカイホオ機會きくわいあたへるのでてられなくなるといふふうめうなルウルもあり、なにしろ近頃ちかごろのやうに明確めいかく標準規約へうじゆんきやくもなく、だいつたへるひとがうろおぼえのあやしい指導振しだうぶりなのだから
麻雀を語る (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
うです貴方あなたも、ついでなにひとつ。おくさんの不斷着ふだんぎでも」とすゝめた。細君さいくんもかう機會きくわいつてくと、幾割いくわり値安ねやすへる便宜べんぎいた。さうして
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
兩者りやうしやあひだには何等なんら性質せいしつ變化へんくわせしむべき作用さようおこるでもなく、れはみづあぶら疎外そぐわいするのか、あぶらみづ反撥はんぱつするのかつひ機會きくわいいのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
さいはつまあに本國ほんこく相當さうたう軍人ぐんじんであれば、其人そのひと手許てもとおくつて、教育けういく萬端ばんたん世話せわたのまうと、餘程よほど以前いぜんからかんがへてつたのですが、どうもしか機會きくわいなかつた。
年に一度も夫と表に外へ出ることのないお靜には、こんな機會きくわいさへ、嬉しくてたまらない樣子です。
却々なか/\そんな機會きくわいさうにもありませんでした、あいちやんは所在しよざいなさに四邊あたりながはじめました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
この機會きくわいさいして化物ばけもの研究けんきうおこし、化物學ばけものがくといふ一くわ學問がくもんつくしたならば、さだめし面白おもしろからうとおもふのである。むかし傳説でんせつ樣式やうしきはなれた新化物しんばけもの研究けんきうこゝろみる餘地よち屹度きつとあるに相違さうゐない。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
機會きくわいがおのづからました。
雪霊続記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
勘次かんじはどれほど嚴重げんぢうにしてもおつぎがかはやかよ時間じかんをさへせまにはなかはなつことをこばむことは出來できなかつた。執念深しふねんぶかい一にん偶然ぐうぜんさういふ機會きくわい發見はつけんした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
状態じやうたいは、不幸ふかうにして宗助そうすけやまらなければならないまでほど新生面しんせいめんひら機會きくわいなくつゞいた。いよ/\出立しゆつたつあさになつて宗助そうすけいさぎよく未練みれんてた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
大佐閣下たいさかくかかう機會きくわいです、れい一件いつけんこのしま紀念塔きねんたうてること依頼いらいしては如何どうでせう。』
ボーツと眼がかすみますが、幾度眼をこすつて見直しても、正面の汚い臺の上に載せた茶碗が、運の惡い人は一生に一度見る機會きくわいさへないと言はれた井戸の名器で、しかも夜目ながら
そこはじめて機會きくわいて、一ぴき年老としとつたかに自分じぶんむすめかせるには
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
それは先代の安兵衞が一度は自分達父娘おやこへの義理で若旦那の安之助を勘當したが、もと/\憎くて勘當した伜ではなく、いづれ許す氣で時節を待つてゐるうち、その機會きくわいはなくて