“依頼”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いらい39.5%
たのみ30.2%
たの14.0%
たよ4.7%
よりたの4.7%
たより2.3%
ゐらい2.3%
命令2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
時間のゆるすかぎり、糟谷かすや近郷きんごうの人の依頼いらいおうじて家蓄かちく疾病しっぺいを見てやっていた。職務しょくむ忠実ちゅうじつな考えからばかりではないのだ。
老獣医 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
男は少しく眉をひそめて、お杉の死顔をじっと眺めていた。市郎は念の為に脈を取って見たが、これも手当を施すべき依頼たのみは切れていた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
そのかは小六ころくさん、はゞかさま座敷ざしきてて、洋燈ランプけて頂戴ちやうだいいまわたしきよはなせないところだから」と依頼たのんだ。小六ころく簡單かんたん
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
他に依頼たよることなく自分自身の力のみで、人間として、また国民として、当然与えられた権利の奪われたのを取り返し、完全に解放されようとするのであります。
融和促進 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
邦訳聖書には「れ我を殺すとも我は彼に依頼よりたのまん、ただ我はわが道を彼の前に明かにせんとす」とある。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
「まあ御前がそばにいてくれるのが何よりの依頼たよりだ」
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
じつその言葉ことばつてつたのです。この任務にんむは、たん勇氣ゆうきと、膽力たんりよくとのみでは出來できません。氣球きゝゆう降下かうかするところ無論むろん異邦ゐほう外國語ぐわいこくご其他そのた便宜上べんぎじやうきみ依頼ゐらいするよりほかかつたのです。
おかしい事を言うと思いましたが、だんだん聞きますと全く私が英国政府の依頼命令を受けてこのチベットの探検をして居るものであるという風に勝手に解釈をして居ったのです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)