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鼻下
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びか
ふりがな文庫
“
鼻下
(
びか
)” の例文
序
(
つい
)
でにお
爺
(
じい
)
さんの
人相書
(
にんそうがき
)
をもう
少
(
すこ
)
しくわしく
申上
(
もうしあ
)
げますなら、
年齢
(
とし
)
の
頃
(
ころ
)
は
凡
(
おおよ
)
そ八十
位
(
くらい
)
、
頭髪
(
とうはつ
)
は
真白
(
まっしろ
)
、
鼻下
(
びか
)
から
顎
(
あご
)
にかけてのお
髭
(
ひげ
)
も
真白
(
まっしろ
)
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
『
僕
(
ぼく
)
ですか、
僕
(
ぼく
)
は』と
言
(
い
)
ひ
澱
(
よど
)
んだ
男
(
をとこ
)
は
年
(
とし
)
の
頃
(
ころ
)
二十七八、
面長
(
おもなが
)
な
顏
(
かほ
)
は
淺黒
(
あさぐろ
)
く、
鼻下
(
びか
)
に
濃
(
こ
)
き八
字
(
じ
)
髭
(
ひげ
)
あり、
人々
(
ひと/″\
)
の
洋服
(
やうふく
)
なるに
引違
(
ひきちが
)
へて
羽織袴
(
はおりはかま
)
といふ
衣裝
(
いでたち
)
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
白寮権現
(
はくりょうごんげん
)
の神職を
真先
(
まっさき
)
に、
禰宜
(
ねぎ
)
。
村人
(
むらびと
)
一同。仕丁続いて
出
(
い
)
づ——神職、年四十ばかり、色白く肥えて、
鼻下
(
びか
)
に
髯
(
ひげ
)
あり。落ちたる鉄槌を奪うと
斉
(
ひと
)
しく、お沢の肩を
掴
(
つか
)
む。
多神教
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
この記者はまだ若い青年で、その顔色は少女のように薔薇色で、
鼻下
(
びか
)
にはちび髯があった。しかしその眼は鋭利そうに光っていた。口元にはいつも微笑が浮かんでいた。
奇巌城:アルセーヌ・ルパン
(新字新仮名)
/
モーリス・ルブラン
(著)
鼻下
(
びか
)
にはしかつめらしいチビ
髯
(
ひげ
)
まで貯えたこの私が、はしたない女中
風情
(
ふぜい
)
でも、あえてしないような、他人の秘密を
隙見
(
すきみ
)
する事に、もうこの上もない快感をおぼえるのでありました。
湖畔亭事件
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
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中川教官は、
丈
(
たけ
)
は高くはないが、がっちりしたからだつき、日やけした顔。
鼻下
(
びか
)
のまっ黒い太い八文字のひげは、まるで帆桁のように、いきおいよく左右にはりだしている。らんらんたる眼光。
無人島に生きる十六人
(新字新仮名)
/
須川邦彦
(著)
よろよろ立ってゆく時、物蔭から又八が見ていると、その痩せこけた
鼻下
(
びか
)
にはうすいどじょう
髭
(
ひげ
)
が生えていたように思う。そう年を
老
(
と
)
っているほどでもないのに、ひどくよぼよぼした足元だった。
宮本武蔵:04 火の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
頭の少しはげた、でっぷりとふとった客は「ウン」と言ったぎり
黄金縁
(
きんぶち
)
めがねの中で細い目をぱちつかして、
鼻下
(
びか
)
のまっ黒なひげを
右手
(
めて
)
でひねくりながら考えている。
疲労
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
鼻下
(
びか
)
に
髭
(
ひげ
)
を貯えているという位のものですから、もし彼等が、トランクをどこかへ隠して、
巧
(
たくみ
)
に変装をしてしまえば、人目にかからず逃げおおせることは、あながち不可能でもありません。
湖畔亭事件
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
鼻下
(
びか
)
にきどったひげをはやして、りっぱな大人になっていました。
怪人二十面相
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
鼻
常用漢字
小3
部首:⿐
14画
下
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
“鼻下”で始まる語句
鼻下長