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黒衣
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こくい
ふりがな文庫
“
黒衣
(
こくい
)” の例文
一足
(
ひとあし
)
さきに、白樺を
下
(
お
)
りて追いすがった咲耶子は、いましも施無畏寺の
境内
(
けいだい
)
へ、ツウとかくれこんでいった
黒衣
(
こくい
)
のかげをつけて
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
時に
彼
(
か
)
の
黒衣
(
こくい
)
長身の人物は、ハタと
煙管
(
きせる
)
を取落しつ、
其方
(
そなた
)
を見向ける
頭巾
(
ずきん
)
の
裡
(
うち
)
に一双の
眼
(
まなこ
)
爛々
(
らんらん
)
たりき。
海城発電
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
翌日
(
よくじつ
)
、
同志達
(
どうしたち
)
は
皆
(
みんな
)
から
醵金
(
きよきん
)
した
入院料
(
にふゐんれう
)
を
持
(
も
)
つて、
彼女
(
かのぢよ
)
の
屍體
(
したい
)
を
受
(
う
)
け
取
(
と
)
りに
來
(
き
)
た。すると、
黒衣
(
こくい
)
の
坊
(
ばう
)
さん
達
(
たち
)
が、
彼女
(
かのぢよ
)
の
周圍
(
しうゐ
)
を
取
(
と
)
り
捲
(
ま
)
いたが、K
氏
(
し
)
は
斷然
(
だんぜん
)
それを
拒絶
(
きよぜつ
)
した。
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
そして、
黒衣
(
こくい
)
の人形をとりかこんで、押すな押すなのさわぎです。
怪奇四十面相
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
黒衣
(
こくい
)
長袍ふち廣き帽を狙撃す。
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
▼ もっと見る
と
気転
(
きてん
)
よくたった
小姓
(
こしょう
)
の
藤巻石弥
(
ふじまきいしや
)
、ふと
廊下
(
ろうか
)
へでるとこは何者?
評定
(
ひょうじょう
)
の
間
(
ま
)
の
袖部屋
(
そでべや
)
へじッとしゃがみこんでいる
黒衣
(
こくい
)
の人間。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
みると、
黒衣
(
こくい
)
の
妖婆
(
ようば
)
。——晴季の
切
(
き
)
ッ先を
跳
(
と
)
びのくが早いか、
乱杭歯
(
らんぐいば
)
の口を、カッと開いて、ピラピラピラピラ! と目にもとまらぬ
針
(
はり
)
をふいた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
祈祷の
首魁
(
しゅかい
)
も文観僧正だし、また常に、みかどの
帷幄
(
いあく
)
に隠れて、
東伐
(
とうばつ
)
の謀議にあずかり、諸山の僧兵をして、みかどの御野望に
与
(
くみ
)
させんと、策しておる
黒衣
(
こくい
)
の軍僧こそは、文観その人である、と
私本太平記:03 みなかみ帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“黒衣”の解説
黒衣(くろご)は、歌舞伎や人形浄瑠璃で、観客からは見えないという約束事のもとに舞台上に現われ、後見として役者や人形遣いを助けたり、小道具を役者に渡したり舞台から下げたりする係。また彼らが着用する黒づくめの特殊な衣装のこと。黒具(くろぐ)ともいう。
黒子(くろこ)ともいうが、「黒子」は当て字、「くろこ」は訛読で、どちらも正しくはないものが慣用化して一般に定着してしまったものである(本来は「黒子」と書いて「ほくろ」と読む)。
(出典:Wikipedia)
黒
常用漢字
小2
部首:⿊
11画
衣
常用漢字
小4
部首:⾐
6画
“黒衣”で始まる語句
黒衣素足
黒衣聖母
黒衣覆面
黒衣長袍