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飄
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ひるが
ふりがな文庫
“
飄
(
ひるが
)” の例文
永く永くとまって居たが、尾羽で一つ梢をうって
唖々
(
ああ
)
と鳴きさまに飛び立った。黄いろい蝶の舞う様に銀杏の葉がはら/\と
飄
(
ひるが
)
える。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
闇
(
あん
)
に知ッていたので、いわゆる虫が知ッていたので,——その
飄
(
ひるが
)
えるふりの
袂
(
たもと
)
、その
蹴返
(
けかえ
)
す
衣
(
きぬ
)
の
褄
(
つま
)
、そのたおやかな姿、その美しい貌、そのやさしい声が
初恋
(新字新仮名)
/
矢崎嵯峨の舎
(著)
『これは
異
(
い
)
なことを
言
(
い
)
はるゝものじや、あんな
大
(
おほき
)
な
石
(
いし
)
が
如何
(
どう
)
して
袂
(
たもと
)
へ
入
(
はひ
)
る
筈
(
はず
)
がない』と
老人
(
ろうじん
)
に言はれて見ると、
袖
(
そで
)
は
輕
(
かる
)
く
風
(
かぜ
)
に
飄
(
ひるが
)
へり、手には一本の
長
(
なが
)
い
杖
(
つゑ
)
を
持
(
もつ
)
ばかり、
小石
(
こいし
)
一つ持て居ないのである。
石清虚
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
狂うばかりに咲き乱れたる白菊の花束を、
飄
(
ひるが
)
える
袖
(
そで
)
の影に受けとって、なよやかなる
上躯
(
じょうく
)
を聴衆の前に、少しくかがめたる時、高柳は感じた。——この女の楽を
聴
(
き
)
いたのは、聴かされたのではない。
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
忽ち
紅火
(
こうくわ
)
飄
(
ひるが
)
へる思の色の
鰭
(
ひれ
)
ふるひ
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
▼ もっと見る
眞白羽
(
ましらば
)
ゆらに
飄
(
ひるが
)
へりし
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
忽ち
紅火
(
こうか
)
飄
(
ひるが
)
へる思の色の
鰭
(
ひれ
)
ふるひ
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
眞白羽
(
ましろば
)
ゆらに
飄
(
ひるが
)
へりし
泣菫詩抄
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
飄
漢検1級
部首:⾵
20画
“飄”を含む語句
飄然
飄々
飄逸
飄乎
飄泊
飄零
飄風
飄忽
飄々乎
飄客
飄亭
飄遊
飄気
飄虫
飄転
飄漾
飄散
飄渺
飄軽
飄逸味
...