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非命
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ひめい
我住魚沼郡の内にて
雪頽の
為に
非命の
死をなしたる事、其村の人のはなしをこゝに
記す。しかれども人の
不祥なれば
人名を
詳にせず。
基督がゴルゴタの山上で、かの
非命の最期を
遂げたごときも、
世人は、あの男もとうとう
尻尾を現して、あのざまの死に方をしたとか、表向きには
君子顔をしておっても
ここで
非命に
斃れた、かの
実朝公なども、
今はこの
樹に
憑って、
守護に
当って
居られる……。イヤ
丁度良い
機会じゃ。そなたも一
応それ
等の
方々にお
目にかかるがよいであろう。
その不完全な工事の
為めに、高い崖の上に
通っている線路が
脱れたり、深い
谿谷の間に
懸っている鉄橋が落ちたりして、
為めに、多くの人々が、
不慮の災難に、
非命の死を
遂げた事が