トップ
>
雄
>
お
ふりがな文庫
“
雄
(
お
)” の例文
すでに下流の
久我畷
(
こがなわて
)
やら淀方面では、終日、敵へ
挑
(
いど
)
む本軍の
雄
(
お
)
たけびがしていたが、彼は、やがて赤々と沈む陽をただ見ていた。
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
影と知らずに
雌
(
め
)
と見たか
雄
(
お
)
と見たか、あるいは水の玻璃層は、人間には延板のように見えても、蝶には何でもないのか、虚空の童女は、つと水底の自分を捉えようとして
梓川の上流
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
我が日本の松にはいろいろの種類がありますが、まず最も普通なものは
赤松
(
あかまつ
)
と
黒松
(
くろまつ
)
とです。赤松は一に
雌
(
め
)
※松、黒松は
雄
(
お
)
※松といいます。これは我が邦の特産で支那にはありません。
植物記
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
時にたまたま天の神ありて
突然
(
にわか
)
に棄老の王宮に
降
(
くだ
)
り、国王ならびに諸臣に
対
(
むか
)
ひて、手に持てる
二
(
ふたつ
)
の
蛇
(
へび
)
を殿上に置き、見よ見よ
汝
(
なんじ
)
ら、汝らこの蛇のいづれか
雄
(
お
)
にしていづれか
雌
(
め
)
なるを別ち得るや
印度の古話
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
が、無鉄砲のはやり
雄
(
お
)
はあった。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
ただ暗い冬の夜と、寒々しい枯野のなかを、湊川の水音は
淙々
(
そうそう
)
とすぐそこに聞える。——
建武
(
けんむ
)
、
延元
(
えんげん
)
の
雄
(
お
)
たけびを思わすような風の声もして。
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
実に分明なるものであるという、「農鳥」というのは、鶏の義であるそうだが、事実残雪は、鶏とは見えない、無風流な農夫は、自分に説明して、シャモの
雄
(
お
)
ン
鳥
(
どり
)
の立っているようで
雪の白峰
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
……たとえば
虻
(
あぶ
)
や蝶が、
雄
(
お
)
シベと
雌
(
め
)
シベのあいだの風にのって、花粉を運んだとしましても、
胚子
(
たね
)
を結ぶときもあり結ばずに終ることもありますからな
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
城は、巨大な
熔鉱炉
(
ようこうろ
)
のように、
雄
(
お
)
たけびの
沸
(
たぎ
)
りをあげている。——その火花がやがて黒ずんで来て弱まる時、すべてのことは終るのかと思うと、信長は
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
が、和田山一帯の丘陵は、それから半日の間に、銃煙と土けむりと
雄
(
お
)
たけびの中に、陥落してしまった。
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そしてただ味方のどの方面を見わたしても、西へ南へ、なだれうごいているか、支離滅裂な
雄
(
お
)
たけびのうちに、しかもまた、あらぬ地点に敵が見えたりもするのであった。
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
また荒武者と荒武者とが、首を取りつ首を取られつ、
雄
(
お
)
たけび
交
(
か
)
わして、火に火を降らせている血戦の中へ、ほとんど、気でも狂ったかのような姿で、
彼方此方
(
かなたこなた
)
、
奔
(
はし
)
りめぐっていた。
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
坂本にはもう朝霧のうちから
雄
(
お
)
たけびがわいていた。
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“雄”の意味
《名詞》
(おす)性別において、卵や胎児を産む能力を有していないもの。
(ユウ)力が強く、技能に秀でている存在。専ら男性的な存在を指して用いられる。
(出典:Wiktionary)
“雄”の解説
雄(オス、牡、en: Male)は、動物の性別のうち、精巣を有し、精子をつくる側のこと。植物の場合は、雄花をつけるもの。対義語は。
(出典:Wikipedia)
雄
常用漢字
中学
部首:⾫
12画
“雄”を含む語句
雌雄
雄鶏
英雄
雄々
雄叫
雄黄
雄鳥
雄蕋
雄心
雄雞
手力雄命
菅忠雄
雄利
久米正雄
高雄
雄山
信雄
雄勝
雄大
雄姿
...