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鑽
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き
ふりがな文庫
“
鑽
(
き
)” の例文
すべて
獲
(
う
)
べからず、
譬
(
たと
)
えば沙を圧して油を
覓
(
もと
)
め、水を
鑽
(
き
)
って酥を求むるがごとく、既に得べからずいたずらに自ら労苦すとある。
十二支考:09 犬に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
初め助太郎とかなとは、まだかなが藍原
右衛門
(
うえもん
)
の
女
(
むすめ
)
であった時、
穴隙
(
けつげき
)
を
鑽
(
き
)
って
相見
(
あいまみ
)
えたために、二人は
親々
(
おやおや
)
の勘当を受けて、
裏店
(
うらだな
)
の世帯を持った。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
また建築に
譬
(
い
)
はば元禄は丸木の柱
萱
(
かや
)
の屋根に庭木は有り合せの松にても杉にてもそのままにしたらんが如く、天明は柱を四角に
鑽
(
き
)
り
床違
(
とこちが
)
へ
棚
(
だな
)
を附け
俳諧大要
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
燧
(
ひうち
)
で火を
鑽
(
き
)
るということは大昔からで、なんぼ何でも是くらいは原始文化であろうと、思っている人も有るか知らぬが、それも推量はちがっている。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
十兵衞に塔建てさせ見よ源太に劣りはすまいといふか、源太が建てゝ見せくれう何十兵衞に劣らうぞと、腹の底には木を
鑽
(
き
)
つて出した火で観る先の先
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
龐涓
(
はうけん
)
、
果
(
はた
)
して
夜
(
よる
)
、
斫木
(
しやくぼく
)
の
下
(
もと
)
に
至
(
いた
)
り、
白書
(
はくしよ
)
を
見
(
み
)
、
乃
(
すなは
)
ち
(五五)
火
(
ひ
)
を
鑽
(
き
)
りて
之
(
これ
)
を
燭
(
てら
)
す。
其書
(
そのしよ
)
を
讀
(
よ
)
み
未
(
いま
)
だ
畢
(
をは
)
らざるに、
齊
(
せい
)
の
軍
(
ぐん
)
の
萬弩
(
ばんど
)
倶
(
とも
)
に
發
(
はつ
)
す。
魏
(
ぎ
)
の
軍
(
ぐん
)
大
(
おほひ
)
に
亂
(
みだ
)
れ、
(五六)
相失
(
あひしつ
)
す。
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
海布
(
め
)
の
柄
(
から
)
を
鎌
(
か
)
りて
燧臼
(
ひきりうす
)
に作り、
海蒪
(
こも
)
の柄を
燧杵
(
ひきりぎね
)
に作りて、火を
鑽
(
き
)
り出でて
二五
まをさく
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
さればシエクスピイヤの哲學上所見とその實感とを知らむと欲して、猶その戲曲をあさらむは、氷を
鑽
(
き
)
りて火を
覓
(
もと
)
め、
沙
(
すな
)
を壓して油を出さむとするにや似たらむ。
柵草紙の山房論文
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
燐寸は人間の骨で作るそうなと謂って、神仏の
浄
(
きよ
)
い火は特に
燧石
(
ひうちいし
)
で
鑽
(
き
)
り出し、商人の方ではまた決して
穢
(
けが
)
れてはおらぬということを、箱ごとに明記していたのも近い頃までの事であった。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
鑽
漢検1級
部首:⾦
27画
“鑽”を含む語句
鑽仰
研鑽
螺鑽
鑽孔布
鑽孔機
鑽火
鑽籬菜
鑽開台