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被
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かゝ
ふりがな文庫
“
被
(
かゝ
)” の例文
壁側に積重ねた布團には白い毛布が
被
(
かゝ
)
つて、其に並んだ箪笥の上に、枕時計やら鏡臺やら、種々な手𢌞りの物が整然と列べられた。
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
色
(
いろ
)
が
真蒼
(
まつさを
)
で、
目
(
め
)
も
血走
(
ちばし
)
り、
伸
(
の
)
びた
髪
(
かみ
)
が
額
(
ひたひ
)
に
被
(
かゝ
)
つて、
冠物
(
かぶりもの
)
なしに、
埃塗
(
ほこりまみ
)
れの
薄汚
(
うすよご
)
れた、
処々
(
ところ/″\
)
釦
(
ボタン
)
の
断
(
ちぎ
)
れた
背広
(
せびろ
)
を
被
(
き
)
て、
靴
(
くつ
)
足袋
(
たび
)
もない
素跣足
(
すはだし
)
で、
歩行
(
ある
)
くのに
蹌踉々々
(
よろ/\
)
する。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「
私
(
わたくし
)
?」と云つた時、女は
顔
(
かほ
)
を半分程三四郎の方へ
向
(
む
)
けた。さうして
二重瞼
(
ふたへまぶた
)
の切れ目から男を見た。
其眼
(
そのめ
)
には
暈
(
かさ
)
が
被
(
かゝ
)
つてゐる様に思はれた。
何時
(
いつ
)
になく感じが
生温
(
なまぬる
)
く
来
(
き
)
た。
頬
(
ほゝ
)
の
色
(
いろ
)
も少し
蒼
(
あを
)
い。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
被
常用漢字
中学
部首:⾐
10画
“被”を含む語句
被仰
頬被
引被
被衣
被布
上被
被居
法被
被入
被物
頭被
被来
被下
蔽被
面被
外被
押被
被遊
打被
被存候
...