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行倒
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ゆきだふれ
ふりがな文庫
“
行倒
(
ゆきだふれ
)” の例文
勿論小さな
躓跌
(
つまづき
)
から大なる悲劇の主人公となツて
行倒
(
ゆきだふれ
)
となツた事業家もあツたらうし、冷酷な世間から家を奪はれて放浪の身となツた氣の
好
(
い
)
い
老夫
(
おやぢ
)
もあツたらう。
解剖室
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
是
(
これ
)
は
当今
(
たうこん
)
では
出来
(
でき
)
ませぬが、
昔時
(
むかし
)
は
行倒
(
ゆきだふれ
)
を
商売
(
しやうばい
)
にして
居
(
ゐ
)
た者があります。
無闇
(
むやみ
)
に
家
(
うち
)
の
前
(
まへ
)
へ
打倒
(
ぶつたふ
)
れるから
行倒の商売
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
此頃はもう四年前から引き続いての
飢饉
(
ききん
)
で、やれ
盗人
(
ぬすびと
)
、やれ
行倒
(
ゆきだふれ
)
と、
夜中
(
やちゆう
)
も用事が
断
(
た
)
えない。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
行倒
(
ゆきだふれ
)
の乞食の懷から小判で百兩出たといふ話には驚かないが、その行倒れを毒死と睨んだ平次親分の目には恐れ入つたよ、——此處は馬道だから、筋を言や俺の繩張りだが
銭形平次捕物控:023 血潮と糠
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
耳が
無
(
ね
)
いのか、お
前
(
めえ
)
の目にや、
私
(
わたし
)
と云ふものが何と見えるんだ、——
何処
(
どこ
)
の者とも知れねエ乞食女の
行倒
(
ゆきだふれ
)
の側に、ヒイ/\泣いてる生れたばかりの女の児が、
余
(
あんま
)
り可哀さうだつたから拾ひ上げて
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
▼ もっと見る
下物
(
さかな
)
に飮むほどに
空腹
(
すきばら
)
ではあり
大醉
(
おほよひ
)
となり是から一里や二里何の譯はない足が痛ければ轉げても行く
此
(
こゝ
)
さへ此の絶景だものかねて音に聞き繪で惚れて居る
寐覺
(
ねざめ
)
の
臨川寺
(
りんせんじ
)
はどんなで有らう足が痛んで
行倒
(
ゆきだふれ
)
になるとも此の勝地に
葬
(
はうぶ
)
られゝば本望だ出かけやう/\と酒が
云
(
いは
)
する
付元氣
(
つけげんき
)
上松
(
あげまつ
)
から車を
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
何故世の中には
情死
(
しんぢう
)
や
殺人
(
ひとごろし
)
や
強盗
(
がうとう
)
や
姦通
(
かんつう
)
や
自殺
(
じさつ
)
や
放火
(
はうくわ
)
や
詐欺
(
さぎ
)
や
喧嘩
(
けんくわ
)
や
脅迫
(
けふはく
)
や
謀殺
(
ぼうさつ
)
の騒が斷えぬのであらうか、何故また
狂人
(
きちがひ
)
や
行倒
(
ゆきだふれ
)
や
乞食
(
こじき
)
や
貧乏人
(
びんぼうにん
)
が出來るのであらうか。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
行
常用漢字
小2
部首:⾏
6画
倒
常用漢字
中学
部首:⼈
10画
“行倒”で始まる語句
行倒人