ちっ)” の例文
マンチュアにちっしてござれ、忠實まめやかをとこもとめ、時折ときおりそのをとこして此方こなた吉左右きッさうらせう。さ、を。もうおそい。さらばぢゃ、機嫌きげんよう。
当村に鷲津氏なる人あり。もと美濃国みののくにの太守土岐とき美濃守頼芸よりよしの末葉なり。天文てんぶん十一年斎藤氏に侵されこの地に来りちっす。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「この子には福がある。長く村落にちっしているよりも、城中の町に往復させて、世間のことを見習わせるがよかろう」
高位高官名門大封の身でありながら那賀へ逐われ、ついで出羽の秋田へちっせしめられたも仕方は無い。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
余りうちばかちっしておりますから、母も心配して、惣次郎が深く言交いいかわした女故間違も出来、其の女の身の上はどうかと聞くに、元武士さむらいの娘で親父おやじもろ共浪人して水街道へ来て
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
己はまだこの牢屋にちっしているのか。
マンチュアにちっしてゐやるあひだに、わしがをり二人ふたり内祝言ないしうげん顛末もとすゑおほやけにし、兩家りゃうけ確執かくしつ調停てうていし、御領主ごりゃうしゅゆるしひ、やがてそなた呼返よびかへすことにせう