蓑蟲みのむし)” の例文
新字:蓑虫
……玄關番げんくわんばんからわたしには幼馴染をさななじみつてもいゝかきした飛石とびいしづたひに、うしろきに、そではそのまゝ、蓑蟲みのむしみのおもひがしたのであつた。
湯どうふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
もまだちない。かたち何處どこか、かげえない。かね氣短きみじかなのはつてる。こと御病氣ごびやうきなにかのおなぐさみらうものを、はやく、とおもふが見當みあたらない。蓑蟲みのむしこひしくまよつた。
湯どうふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「おい、そこいらに蓑蟲みのむしるだらう。……な。」「はツ。」とつた昨夜ゆうべのお夜伽よとぎからつゞいてそばた、わたしは、いきなり、には飛出とびだしたが、一寸ちよつとひろにはだし、もいろ/\ある。
湯どうふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)