かま)” の例文
山陰道筋の鉢屋をとまとも、かまとも云ったのは、薦を携帯しているが故に薦僧であり、またその薦を苫として小屋がけの屋根をくが故に苫と云い
「今くこの水門みなとに往きて、水もちて汝が身を洗ひて、すなはちその水門のかまはなを取りて、敷き散して、その上にまろびなば、汝が身本のはだのごと、かならずえなむ」
第八 衣服いふく精粗美惡よしあしひと分限ぶんげんるといへども、肌着はだぎ木綿もめんフラン子ルをよしとす。蒲團ふとん中心なかわたあたらしくかはきたるものをたつとゆゑに、綿花わたかぎらずかま穗苗藁ほわら其外そのほかやわらかかはきたるものをえらぶべし。
養生心得草 (旧字旧仮名) / 関寛(著)
かの薦僧或いはかま・苫等の特殊民の名の起原が、持物或いは住居の模様から起ったと決定する様に、そう手軽には運び兼ねるの感なき能わぬのである。
或いはその材料が蒲であるところからかまと呼ばれたと考えたのと軌を一にするものである。