荒凉くわうりやう)” の例文
何故なぜ家はうなんだらうと、索寞さくばくといふよりは、これぢやむし荒凉くわうりやうツた方が適當だからな。」とつぶやき、不圖ふとまた奧をのぞいて、いらツた聲で
青い顔 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
右の方は、深紅しんく窓掛カアテンひだが私の視野しやを遮り、左の方は、透明な窓硝子が私を庇護かばつて呉れたが、荒凉くわうりやうたる十一月の日から私を引き離しては呉れなかつた。
橄欖島かんらんたう荒凉くわうりやうたるしま、とてもそのしゆ發動藥液はつどうやくえきこと出來できず、其他そのた諸島しよたうまた大陸たいりく通信つうしんして、供給きようきふあほぐといふことも、けつして出來できことではいのです。
荒凉くわうりやうたれたかれは、なにかなしてこゝろまぎらさんと、イワン、デミトリチの寐臺ねだいところつてこしかける。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)