苗束なへたば)” の例文
「さうらけて、れが晩稻おくいねはなだ」かね博勞ばくらうにした小麥粉こむぎここと/″\けてしまつた。苗束なへたばすこしろつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「そんだつてさけつちやひとくちえるやう出來できてんだから、それ證據しようこにやらがくちえりやすぐくからろえ」かね博勞ばくらうはいつた。亭主ていしゆまた苗束なへたば香煎かうせんすこけた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「さうだつけな、ほんに」亭主ていしゆはいきなり一ぽん徳利とくりにして土間どまへおりた。かまどうへすゝけたちひさな神棚かみだなへはからげてた一なへせてあつた。かれその苗束なへたば徳利とくりからすこさけいだ。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)