船路ふなぢ)” の例文
さればガーデのかなたにはウリッセのくるほしき船路ふなぢ見え、近くこなたには、エウローパがゆかしき荷となりし處なる岸見えぬ 八二—八四
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
ぞ出帆したり追々おひ/\かぜも少し吹出ふきいだ眞帆まほを七分に上てはしらせハヤ四國のなだを廻りおよそ船路ふなぢにて四五十里もはしりしと思ふ頃吉兵衞はふねみよしへ出て四方を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
三ヶげつほどの南北支那なんぼくしなたびをはつて、明日あしたはいよいよなつかしい故國ここくへの船路ふなぢかうといふまへばん
麻雀を語る (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
自分は星斗せいとにぎはしき空をば遠く仰ぎながら、心のうちには今日よりして四十幾日、長い/\船路ふなぢの果によこたはるおそろしい島嶼しまの事を思浮おもひうかべた。自分はどうしてむざ/\巴里パリーを去ることが出来たのであらう。
黄昏の地中海 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
きぞ飛びて空ゆながめし瀬戸の海を今日船路ふなぢ行き波のわたる
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
船路ふなぢ間近まぢか被衣かつぎ
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
水のおもての再び平らかならざるさきにわが船路ふなぢの跡をたどりつゝ海原うなばら遠く船を進めよ 一三—一五
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)