)” の例文
ジャン・ヴァルジャンは母屋おもやにも表庭にもいなかったので、彼女には、花の咲き乱れた園よりも石のいてある後ろの中庭の方が好ましく
「大名同盟」の右派綱領にことごとく反対して福沢のいわゆる「モナルキ」のために着々道をきつつあった。
福沢諭吉 (新字新仮名) / 服部之総(著)
それで人は道路を掃くこともできるしいしにすることもできるし、焚きつけを割ることもできるしろものであり、馭者はそれをたてにしてわが身と積荷とを太陽と風と雨とからかば
障子を明けると、青空にうつる花ざかりの大きな白木蓮はくもくれんが、夜来の風雨に落花狼藉、満庭雪をいて居る。推参の客は主翁に対して久しぶりにうそと云うものをいた。彼は葛城家の使者だと云うた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
色あるきぬ唐松からまつみどり下蔭したかげあやを成して、秋高き清遠の空はその後にき、四脚よつあしの雪見燈籠を小楯こだてに裾のあたり寒咲躑躅かんざきつつじしげみに隠れて、近きに二羽のみぎは𩛰あさるなど、むしろ画にこそ写さまほしきを
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
実際これとは別な会派に属するものであるが、タンプル街の修道院においては特に、黒い板戸は褐色かっしょくの幕に代えられていた。そしてゆかには木がいてあった。
まわりにはこけがはえ、アンリ四世のえり飾りと呼ばるる長いしまのある草が茂り、また幾つかの大きな石がいてあった。一条の水が、静かなささやかな音を立ててそこから流れ出ていた。
それらの窓はみなかなり広い一つの広間についていて、広間の中は大きな石がいてあり、迫持揃せりもちぞろいと柱とで仕切られ、ただ一つの小さな光と大きな影とのほか、何も見分けられなかった。
身分のあるやつらのは、金のある奴らのは、上手かみての石のいてあるアカシヤの並み木道にある。そこまで馬車で行けるんだ。身分の低い者、貧乏な者、不幸な者、なんかのはどうだ。みな下手しもてにある。
ジャン・ヴァルジャンが通されたのは、丸天井のついたじめじめした階下の室で、時々物置きに使われ、街路に面し、赤い板瓦がいてあり、鉄格子てつごうしのついた窓が一つあるきりで、中は薄暗かった。