臆病をくびやう)” の例文
其頃そのころ歐羅巴エウロツパしよ新聞しんぶんふでそろへて、弦月丸げんげつまる遭難さうなん詳報しやうほうし、かの臆病をくびやうなる船長等せんちやうら振舞ふるまひをばいた攻撃こうげきするとともに『日本人につぽんじんたましひ。』なんかと標題みだしいて
つて、あかくなつたわたしあつくちびるでひつたりとひました。布団ふとん眼深まぶかかにかぶつた小鳩こばとのやうに臆病をくびやう少年せうねんはおど/\しながらも、おんなのするがまヽにまかせてゐた。
桜さく島:見知らぬ世界 (新字旧仮名) / 竹久夢二(著)
あきれた人間にんげんどもだ、其樣そん臆病をくびやう船長せんちやうなんかは、げたとてどうせろくことはあるまい、なみでもくらつて斃死へたばつてしまつたらうが、※一まんいちきてゞもやうものなら、この武村新八たけむらしんぱち承知しやうちしねえ、世間せけん見懲みせしめ