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肩頭
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かたさき
ふりがな文庫
“
肩頭
(
かたさき
)” の例文
姉
(
あね
)
は、ずっと
脊
(
せい
)
が
高
(
たか
)
かった。そして、
黒
(
くろ
)
い
髪
(
かみ
)
が、
長
(
なが
)
く
肩頭
(
かたさき
)
から
垂
(
た
)
れていました。
彼女
(
かのじょ
)
は、
指先
(
ゆびさき
)
でその
髪
(
かみ
)
をいじっていました。
灰色の姉と桃色の妹
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
宮の
肩頭
(
かたさき
)
を
捉
(
と
)
りて貫一は
此方
(
こなた
)
に引向けんとすれば、
為
(
な
)
すままに彼は
緩
(
ゆる
)
く身を
廻
(
めぐら
)
したれど、顔のみは
可羞
(
はぢがまし
)
く
背
(
そむ
)
けてゐたり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
これまでなりと観念したる白糸は、持ちたる出刃を取り直し、躍り狂う内儀の
吭
(
のんど
)
を
目懸
(
めが
)
けてただ一突きと突きたりしに、
覘
(
ねら
)
いを
外
(
はず
)
して
肩頭
(
かたさき
)
を
刎
(
は
)
ね
斫
(
き
)
りたり。
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
肩頭
(
かたさき
)
よりかすかに
顫
(
ふる
)
へた。
もつれ糸
(新字旧仮名)
/
清水紫琴
(著)
隅棚
(
すみだな
)
の枕時計は
突
(
はた
)
と
秒刻
(
チクタク
)
を忘れぬ。
益
(
ますま
)
す静に、益す明かなる
閨
(
ねや
)
の内には、
空
(
むな
)
しとも
空
(
むなし
)
き時の移るともなく移るのみなりしが、
忽
(
たちま
)
ち差入る鳥影の
軒端
(
のきば
)
に近く、
俯
(
ふ
)
したる宮が
肩頭
(
かたさき
)
に
打連
(
うちつらな
)
りて
飜
(
ひらめ
)
きつ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
▼ もっと見る
物可恐
(
ものおそろ
)
しげなる沢の名なるよ。げに思へば、人も死ぬべき処の名なり。我も既に死なんとせしがと、さすが
現
(
うつつ
)
の身にも
沁
(
し
)
む時、宮にはあらで
山百合
(
やまゆり
)
の花なりし怪異を又
懐
(
おも
)
ひて、彼は
肩頭
(
かたさき
)
寒く
顫
(
ふる
)
ひぬ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
肩
常用漢字
中学
部首:⾁
8画
頭
常用漢字
小2
部首:⾴
16画
“肩”で始まる語句
肩
肩衣
肩胛骨
肩掛
肩肘
肩章
肩身
肩肱
肩越
肩書