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聞惚
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ききと
ふりがな文庫
“
聞惚
(
ききと
)” の例文
「身に染む話に
聞惚
(
ききと
)
れて、人通りがもう影法師じゃ。世の中には
種々
(
いろいろ
)
な事がある。お婆さん、お
庇
(
かげ
)
で
沢山
(
たんと
)
学問をした、
難有
(
ありがと
)
う、どれ……」
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
聞惚
(
ききと
)
れて居升と、主人はます/\得意に商買口をきく、見たり
聞
(
きい
)
たりして居る私は
兼
(
かね
)
ての決心も何もかも忘れ果てゝむやみと風琴が欲しくなり
黄金機会
(新字旧仮名)
/
若松賤子
(著)
とさも
聞惚
(
ききと
)
れたる風を装おい、
愉快
(
おもしろ
)
げに問いかくれば、こは怪談の御意に叶いしことと亭主は
頻
(
しきり
)
に
乗地
(
のりじ
)
となり
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
頬被
(
ほおかむ
)
りの中の
清
(
すず
)
しい目が、
釜
(
かま
)
から吹出す湯気の
裏
(
うち
)
へすっきりと、出たのを一目、驚いた顔をしたのは、帳場の端に土間を
跨
(
また
)
いで、腰掛けながら、うっかり
聞惚
(
ききと
)
れていた亭主で
歌行灯
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と図に乗って
饒舌
(
しゃべ
)
るのを、おかしそうに
聞惚
(
ききと
)
れて、夜の
潮
(
しお
)
の、充ち満ちた構内に
澪標
(
みおつくし
)
のごとく千鳥脚を押据えて
憚
(
はば
)
からぬ高話、人もなげな振舞い、小面憎かったものであろう
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
「まあ、御深切に、」と、話に
聞惚
(
ききと
)
れたお若は、不意に口へ出した、心の声。
註文帳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
まったくお話しに
聞惚
(
ききと
)
れましたか、こちらが
里
(
さと
)
離
(
はな
)
れて閑静な
所為
(
せい
)
か、
些
(
ちっ
)
とも気が
附
(
つか
)
ないでおりました。実は余り
騒々
(
そうぞう
)
しいので、そこを
遁
(
に
)
げて参ったのです。しかし降りそうになって来ました。
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
大粒な
雫
(
しずく
)
は、また実際、
斜
(
ななめ
)
とも謂わず、
直
(
すぐ
)
ともいわず、矢玉のように飛び込むので、かの
兀頭
(
はげあたま
)
の小男は
先刻
(
さっき
)
から人知れず愛吉の話に
聞惚
(
ききと
)
れて、ひたすら
俯向
(
うつむ
)
いて額をおさえているのであったが
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
私も
聞惚
(
ききと
)
れていた処、話の腰を折られては、と知らぬ顔で居たっけよ。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
聞惚
(
ききと
)
れていた三造は、ここではじめて口を入れたが
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
聞惚
(
ききと
)
れていたお夏は急にあどけないことをいった。
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「はい、つい、あのお話しに
聞惚
(
ききと
)
れまして、」
沼夫人
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と思わず
聞惚
(
ききと
)
れる。
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
聞
常用漢字
小2
部首:⽿
14画
惚
漢検準1級
部首:⼼
11画
“聞”で始まる語句
聞
聞説
聞済
聞分
聞咎
聞書
聞糺
聞人
聞取
聞合