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たとひ
ふりがな文庫
“
縦令
(
たとひ
)” の例文
旧字:
縱令
縦令
(
たとひ
)
、それが娘自身の発意であるにしろ、男子として、殊に硬骨な父として、どんなに苦しい無念なことであらうかと思つた。
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
わたくしは狩谷懐之が、
縦令
(
たとひ
)
多少書を読んでゐたとしても、必ずしも大商店を経営する力をば有せなかつたものと推する。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
(
渠等
(
かれら
)
が
通
(
つう
)
の
原則
(
げんそく
)
を
守
(
まも
)
りて
俗物
(
ぞくぶつ
)
を
斥罵
(
せきば
)
するにも
関
(
かかは
)
らず。)然しながら
縦令
(
たとひ
)
俗物
(
ぞくぶつ
)
に
渇仰
(
かつがう
)
せらる〻といへども
路傍
(
みちばた
)
の
道祖神
(
だうろくじん
)
の如く
渇仰
(
かつがう
)
せらる〻にあらす
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
是を以つて知る、
縦令
(
たとひ
)
罪過に拘泥するも、運命の解釈さへ誤ることなければ、決つして命数の弊に陥るの
憂
(
うれひ
)
なきを。
罪過論
(新字旧仮名)
/
石橋忍月
(著)
誠実に研究すべきことを研究せんとするものなれば、
縦令
(
たとひ
)
如何なることありて他人の攻撃に遭ふことありとも、之に向つて答弁するものと必せず、又容易に他人の所論を難ずる等の事なかるべし。
明治文学管見:(日本文学史骨)
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
▼ もっと見る
われ
縦令
(
たとひ
)
王者にえらばるるとも
詩集夏花
(新字旧仮名)
/
伊東静雄
(著)
また
縦令
(
たとひ
)
自殺の決心が、本当でおありになつたとしても、それを
妾
(
わたくし
)
一人の責任のやうに、御解釈なさることは、御免蒙りたいと思ひますわ。
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
わたくしの思ふには、
縦令
(
たとひ
)
茶山が朴斎を傲慢なりとなしたとしても、此
言
(
こと
)
は必ずしも朴斎を傷くるものでは無い。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
縦令
(
たとひ
)
石橋
(
いしばし
)
を
叩
(
たゝ
)
いて
理窟
(
りくつ
)
を
拈
(
ひね
)
る
頑固
(
ぐわんこ
)
党
(
とう
)
が
言
(
こと
)
の如く、
文学者
(
ぶんがくしや
)
を
以
(
もつ
)
て
放埓
(
はうらつ
)
遊惰
(
いうだ
)
怠慢
(
たいまん
)
痴呆
(
ちはう
)
社会
(
しやくわい
)
の
穀潰
(
ごくつぶ
)
し
太平
(
たいへい
)
の
寄生虫
(
きせいちう
)
となすも、
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
文学者
(
ぶんがくしや
)
が
天下
(
てんか
)
の
最幸
(
さいかう
)
最福
(
さいふく
)
なる者たるに
少
(
すこ
)
しも
差閊
(
さしつかへ
)
なし。
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
又、
縦令
(
たとひ
)
老婆が背を向けて、立つて居ようとも、その向う側の座席の人達も、老婆に席を譲るべき責任を、忌避すべき筈のものではなかつた。
我鬼
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
縦令
(
たとひ
)
親父の名を汚す役に立ずと云はれても、なんでも
詬
(
はぢ
)
を忍んで主君の玉体を見届けるが
理
(
り
)
長
(
ちやう
)
ずるかと存じ候。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
最初は、
縦令
(
たとひ
)
どんな理由があるにしろ、自分を捨てゝ、荘田に嫁がうとする瑠璃子が恨めしかつた。心を喰ひ裂くやうな烈しい嫉妬を感じた。
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
縦
常用漢字
小6
部首:⽷
16画
令
常用漢字
小4
部首:⼈
5画
“縦”で始まる語句
縦
縦横
縦縞
縦横無尽
縦覧
縦様
縦穴
縦皺
縦坑
縦孔