“詬”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ののし66.7%
はぢ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
家の内にはおのれ老婢ろうひとのほかに、今客も在らざるに、女の泣く声、ののしる声の聞ゆるははなは謂無いはれなし、われあるひは夢むるにあらずやと疑ひつつ、貫一はまくらせるかしらもたげて耳を澄せり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
母は珊瑚がみだらであるからだといって、ある朝珊瑚を責めののしった。珊瑚は自分のへやへ入って化粧をおとして母の前へいった。それを見て母はますます怒った。珊瑚は額を地に打ちつけてあやまった。
珊瑚 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
縦令たとひ親父の名を汚す役に立ずと云はれても、なんでもはぢを忍んで主君の玉体を見届けるがちやうずるかと存じ候。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)