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緩
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かん
ふりがな文庫
“
緩
(
かん
)” の例文
キャラコさんは、とりとめのない、蒼白い雪原の中で、さかんな雪煙りをあげながら
緩
(
かん
)
傾斜のトレールをしゃにむにのぼって行った。
キャラコさん:02 雪の山小屋
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
以てすれば、われは
緩
(
かん
)
を以てし、彼が暴を行えば、我は仁を行い、彼が
詐
(
いつわ
)
りをなせば、我は誠を以てして来た。それを自ら破るのがつらい
三国志:08 望蜀の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
彼らは土地より取るに
急
(
きゅう
)
にしてこれに
酬
(
むく
)
ゆるに
緩
(
かん
)
でありましたゆえに、地は時を追うてますます瘠せ衰え、ついに四十年前の憐むべき
状態
(
ありさま
)
に立ちいたったのであります。
デンマルク国の話:信仰と樹木とをもって国を救いし話
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
僕の考えでは小児を育てるにむしろ
厳
(
げん
)
に失するも
緩
(
かん
)
に失してはならん。干渉に過ぎても放任に過ぎてはならんと思う。今の世の社会に立って何の
某
(
なにがし
)
といわれる人物を
質
(
ただ
)
してみ給え。
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
即
(
すなは
)
ち
振動
(
しんどう
)
緩
(
かん
)
なるときは
震原
(
しんげん
)
が
遠
(
とほ
)
いことを
想像
(
そう/″\
)
するが、
反對
(
はんたい
)
に
振動
(
しんどう
)
が
急
(
きゆう
)
なときは
震原
(
しんげん
)
はわれわれに
近
(
ちか
)
いことゝ
判斷
(
はんだん
)
する。
又
(
また
)
地震
(
ぢしん
)
と
同時
(
どうじ
)
に、
或
(
あるひ
)
はこれを
感
(
かん
)
ずる
前
(
まへ
)
に
地鳴
(
ぢな
)
りを
聞
(
き
)
くこともある。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
▼ もっと見る
それまでは、あるいは義貞もまだ“
詰
(
つめ
)
の
大事
(
だいじ
)
”に迷うところもあったであろう。が、詰手は幾つもあるものではない。
徐々
(
じょじょ
)
の
緩
(
かん
)
か、電撃の急かである。
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
蜀は、時に急に、時に
緩
(
かん
)
に、やがて約二十里もくずれ、さらに五十里も追われた。
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
緩
常用漢字
中学
部首:⽷
15画
“緩”を含む語句
緩々
御緩
緩慢
弛緩
緩漫
遅緩
緩急
手緩
緩和
間緩
緩怠
緩徐調
緩頬
緩然
緩舒
怠緩
緩下剤
緩傾斜
遲緩
緩流
...