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索
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なわ
ふりがな文庫
“
索
(
なわ
)” の例文
一たび
繋
(
つな
)
がれては断ち難い、
堅靭
(
けんじん
)
なる
索
(
なわ
)
を避けながら、己は縛せられても解き易い、
脆弱
(
ぜいじゃく
)
なる索に対する、戒心を
弛廃
(
しはい
)
させた。
青年
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
次には「またその強き
歩履
(
あゆみ
)
は
狭
(
せば
)
まり、その計るところは自分を陥しいる、すなわちその足に
逐
(
お
)
われて網に到り、また
陥阱
(
おとしあな
)
の上を歩むに
索
(
なわ
)
その
踵
(
くびす
)
に
纏
(
まつわ
)
り
罠
(
わな
)
これを
執
(
とら
)
う」
ヨブ記講演
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
今や
報讐
(
かたきうち
)
の
稗史
(
そうし
)
世に行われて童児これを愛す。
実
(
げ
)
にや忠をすすめ孝にもとづくること、
索
(
なわ
)
もて曳くがごとし。しかしその冊中面白からんことを専にして死亡の
体
(
てい
)
を多くす。
仇討たれ戯作
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「今晩、遅く皆さんが寝静まった時に、花園の中の、あの石のある処へいらして、そこの樹へ
索
(
なわ
)
を
結
(
ゆわ
)
えて、その端を
牆
(
へい
)
の外へ投げてくださるなら、あの方がすがってあがりますよ」
断橋奇聞
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
健は卓の上から延び上つて、其處に垂れて居る
索
(
なわ
)
を續け樣に強く引いた。壁の彼方では勇しく
號鐘
(
かね
)
が鳴り出す。今か今かとそれを待ちあぐんでゐた生徒等は、一しきり春の潮の樣に騷いだ。
足跡
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
▼ もっと見る
陳はその庭を通って小さな
亭
(
ちん
)
の
傍
(
そば
)
へ往った。そこに
鞦韆
(
ぶらんこ
)
の
架
(
たな
)
があったが、それは雲と同じ高さのもので、その
索
(
なわ
)
はひっそりと垂れていた。陳はそこで
此所
(
ここ
)
は
閨閣
(
おおおく
)
に近い所ではないかと思った。
西湖主
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
或時は二階から本を
索
(
なわ
)
に
繋
(
つな
)
いで卸すと、街上に友人が待ち受けていて持ち去ったそうである。安政三年以後、抽斎の
時々
(
じじ
)
病臥
(
びょうが
)
することがあって、その間には書籍の
散佚
(
さんいつ
)
することが
殊
(
こと
)
に多かった。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
“索”の意味
《名詞》
(サク)縄。綱。
(出典:Wiktionary)
索
常用漢字
中学
部首:⽷
10画
“索”を含む語句
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捜索
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