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粘
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のり
殺したい、殺したい、殺して死にたい思うても、
傍へ行きゃ、ぼっと
佳い
香のするばかりで、筋も骨も
萎々と、身体がはや、湿った
粘のようになりますだで。
願ふと云ふも
忍び
泣殊に他人に有ながら當家へ
養子に來た日より
厚く
深切盡くして呉し支配人なる久八へ
鳥渡成とも
書置せんと
有あふ
硯引寄せて涙ながらに
摺流す
墨さへ
薄き
縁にしぞと
筆の
命毛短かくも
漸々認め
終りつゝ
封じる
粘より
法の
道心ながら
締直す帶の
博多の一本
獨鈷眞言成ねど
祕密の爲
細腕成ども我一心長庵如き何の其
岩を