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突疵
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つききず
ふりがな文庫
“
突疵
(
つききず
)” の例文
露地の出口の
溝
(
どぶ
)
の中、さして深くもない中に、横倒れに
陥
(
はま
)
って死んでいたのは
茶缶婆
(
ちゃかんばばあ
)
で、胸に
突疵
(
つききず
)
がある。さては赤熊が片附けた。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
一
處
(
しよ
)
に
歩
(
ある
)
いて
話
(
はな
)
しはしても
居
(
ゐ
)
たらうなれど、
切
(
き
)
られたは
後袈裟
(
うしろげさ
)
、
頬先
(
ほうさき
)
のかすり
疵
(
きず
)
、
頭筋
(
くびすぢ
)
の
突疵
(
つききず
)
など
色々
(
いろ/\
)
あれども、たしかに
逃
(
に
)
げる
處
(
ところ
)
を
遣
(
や
)
られたに
相違
(
さうい
)
ない、
引
(
ひき
)
かへて
男
(
をとこ
)
は
美事
(
みごと
)
な
切腹
(
せつぷく
)
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
何方なりやと
尋
(
たづ
)
ねるに
頬
(
ほゝ
)
より
口
(
くち
)
まで一ヶ所二の
腕
(
うで
)
四寸ばかり
突疵
(
つききず
)
之あり
兩處
(
りやうしよ
)
ともに
縫
(
ぬひ
)
候と申ければ夫にて
分明
(
わかり
)
たりとて
其段
(
そのだん
)
申
立
(
たて
)
しかば大岡
殿
(
どの
)
暫時
(
ざんじ
)
考
(
かんが
)
へられ
非人小屋
(
ひにんごや
)
又は大寺の
縁
(
えん
)
の下其
外
(
ほか
)
常々
(
つね/″\
)
人の
住
(
すま
)
ぬ
明堂
(
あきだう
)
などに心を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
頸筋
(
くびすぢ
)
の
突疵
(
つききず
)
など色々あれども、たしかに逃げる処を遣られたに相違ない、引かへて男は美事な切腹、
蒲団
(
ふとん
)
やの時代からさのみの男と思はなんだがあれこそは
死花
(
しにばな
)
、ゑらさうに見えたといふ
にごりえ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
突
常用漢字
中学
部首:⽳
8画
疵
漢検1級
部首:⽧
10画
“突”で始まる語句
突
突然
突立
突込
突出
突飛
突如
突兀
突伏
突張