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まにんげん
ふりがな文庫
“
真人間
(
まにんげん
)” の例文
旧字:
眞人間
けれど、酔うほどに、かれらは、きょうまで覚えたことのない情熱に
沸
(
たぎ
)
りたてられていた。——
真人間
(
まにんげん
)
にかえりたいという欲望であった。
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「腕もなし、資本もなし、それで
真人間
(
まにんげん
)
になろうというのはちっと無理だ、いま奉公に出ればと言って、その腕じゃあ誰も使い手はあるめえ」
大菩薩峠:09 女子と小人の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
金田君及び金田令夫人をもって充たされるであろう。吾輩は切に武右衛門君のために瞬時も早く自覚して
真人間
(
まにんげん
)
になられん事を希望するのである。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「あの
男
(
おとこ
)
も、ついに
牢屋
(
ろうや
)
へいれられてしまった。こんどは、すこしは、
目
(
め
)
がさめるだろう。そして、
真人間
(
まにんげん
)
になって、
出
(
で
)
てきてくれればいいが……。」
おけらになった話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そんなものと
真人間
(
まにんげん
)
と一緒にされて
堪
(
たま
)
るものかなんて、それからも随分激しい調子でいろいろ
仰
(
おっしゃ
)
ったんですよ。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
「いや、不意に襲われると云うことが
已
(
すで
)
に不覚だよ。」と、忠一は笑って、「𤢖の如き者は一挙して全滅して
了
(
しま
)
うか、
左
(
さ
)
もなくば
之
(
これ
)
を
教化
(
きょうか
)
して
真人間
(
まにんげん
)
にするか、 ...
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
貴郎
(
あなた
)
はびっくりしましょうが、私の
伯父
(
おじ
)
と兄は、
真人間
(
まにんげん
)
じゃありません、伯父と兄は、恐ろしい
盗人
(
ぬすっと
)
でございます、船頭になって貴郎方を
伴
(
つ
)
れて来て、殺してものを
奪
(
と
)
ろうとしております
参宮がえり
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
切
(
せ
)
めては
世間並
(
せけんなみ
)
の
真人間
(
まにんげん
)
にしなければ沼南の
高誼
(
こうぎ
)
に対して済まぬから、年長者の義務としても門生でも何でもなくても日頃親しく出入する
由縁
(
ゆかり
)
から十分訓誡して目を覚まさしてやろうと思い
三十年前の島田沼南
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
何時
(
いつ
)
か聞いた事がある、
狂人
(
きちがい
)
と
真人間
(
まにんげん
)
は、
唯
(
ただ
)
時間の長短だけのもので、風が立つと時々波が荒れるように、誰でもちょいちょいは
狂気
(
きちがい
)
だけれど、直ぐ、
凪
(
な
)
ぎになって、のたりのたりかなで済む。
春昼後刻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
もしそれを怠るような者があれば、その者は
真人間
(
まにんげん
)
ではない。
心臓盗難:烏啼天駆シリーズ・2
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
とある——初めて演説というものと、その周囲の光景とを見た者の眼には、
真人間
(
まにんげん
)
の仕業とは見えなかったのでしょう。
大菩薩峠:30 畜生谷の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
ユダの
悪魔
(
あくま
)
ぶりにはキリストも持てあましたし、十二
使徒
(
しと
)
の人々も
顰蹙
(
ひんしゅく
)
して、あいつはとても、
真人間
(
まにんげん
)
にはなりませんといったくらいだ——という話を
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
怠るような者があれば、その者は
真人間
(
まにんげん
)
ではない
奇賊は支払う:烏啼天駆シリーズ・1
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
この
二月
(
ふたつき
)
ほど
真人間
(
まにんげん
)
に返って、驚くほど
堅気
(
かたぎ
)
になり、真黒くなって家業に精を出し、和歌山へ行ったのも宿屋の実地調べで、これからますます家業へ身を入れようとした金蔵の心が
大菩薩峠:05 龍神の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「へえ。あんたの口癖から
推
(
お
)
すと、この
界隈
(
かいわい
)
には
真人間
(
まにんげん
)
は現われないはずなんだが」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
真
常用漢字
小3
部首:⽬
10画
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
間
常用漢字
小2
部首:⾨
12画
“真人”で始まる語句
真人