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眞底
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しんそこ
ふりがな文庫
“
眞底
(
しんそこ
)” の例文
新字:
真底
「うん」と、横へ向いてはづしながら、「死ぬのは、いつでも死ねるよ。おれなどア、どうして生きて行くかが
眞底
(
しんそこ
)
からの問題だ。」
泡鳴五部作:02 毒薬を飲む女
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
全體
(
ぜんたい
)
月
(
つき
)
に
何々
(
なに/\
)
といふふうに、
頭
(
かしら
)
に
句
(
く
)
を
置
(
お
)
いてゐるために、
幾分
(
いくぶん
)
歌
(
うた
)
が
上調子
(
うはちようし
)
になつてゐるが、
眞底
(
しんそこ
)
にはやはりよいものがあります。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
兄
(
あに
)
はたゞ
手前勝手
(
てまへがつて
)
な
男
(
をとこ
)
で、
暇
(
ひま
)
があればぶら/\して
細君
(
さいくん
)
と
遊
(
あそ
)
んで
許
(
ばかり
)
ゐて、
一向
(
いつかう
)
頼
(
たよ
)
りにも
力
(
ちから
)
にもなつて
呉
(
く
)
れない、
眞底
(
しんそこ
)
は
情合
(
じやうあひ
)
に
薄
(
うす
)
い
人
(
ひと
)
だ
位
(
ぐらゐ
)
に
考
(
かんが
)
へてゐた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
彼れの心は
眞底
(
しんそこ
)
から哀愁に搖り動かされ、自暴自棄にさいなみ苦しめられた。
実験室
(旧字旧仮名)
/
有島武郎
(著)
自分が及ばずながら將來の國民音樂を起さうとする過渡時代の犧牲にならうと云ふ其の覺悟を
眞底
(
しんそこ
)
から了解し同情して呉れる日本人は、誤れる方向に指導せられやうとして居る現代に於て
新帰朝者日記
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
「樺太郵便の不着が多いのは實に困る」と、義雄は
眞底
(
しんそこ
)
から不平さうに云つたが、その不平の最も深い意味は、無論、他の二友には分らなかつたのである。
泡鳴五部作:03 放浪
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
最後
(
さいご
)
の
歌
(
うた
)
は、よく
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
の
人
(
ひと
)
の
作
(
つく
)
りそうな
道徳的
(
どうとくてき
)
な
歌
(
うた
)
ですが、この
人
(
ひと
)
は
眞底
(
しんそこ
)
から、さう
考
(
かんが
)
へてゐたゝめに、
人
(
ひと
)
から
頼
(
たの
)
まれて
作
(
つく
)
つたといふような
浮
(
う
)
いたところを
見
(
み
)
せてゐません。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
眞
部首:⽬
10画
底
常用漢字
小4
部首:⼴
8画
“眞”で始まる語句
眞
眞實
眞中
眞面目
眞白
眞赤
眞直
眞黒
眞似
眞個